僕が敬愛して病まない、石川県で最高のラーメン屋、福座。
非常に高いレベルのラーメンを提供してくれるだけでなく、胸を踊らす限定モノにも心惹かれ飽きることなく定期的に通っております。
ある時はおやっさんの遊びゴコロたっぷりな
そしてある時は日本料理の本道を見せつけてくれるようなド直球の
方向性は異なりますが、毎度毎度、食べ終わったあとの幸せを確約してくれる、わざわざわ足を運ぶだけのある確かな味で僕らを楽しませてくれます。
Contents
春の新作は、福座初となる”ふぐ”の登場!
そして、多くの人から絶賛された冬の風物詩と投稿した牡蠣シリーズが終わり、今回は福座初となる”とらふぐ”の登場。正直、ラーメン屋でふぐを使ったものが食べられるなんて思ってもいなかったので驚きを隠せません。ご存知の通り、ふぐはふぐ調理師の免許を持たないと扱ってはいけない食材。
全国広しと言えどもふぐを使ったラーメンはそう食べられたものじゃありません。そして予定より早く下関から入荷したとのことで早速行ってきました。
値段は高く、一瞬ひるむかも
1500円と、昨年夏にリリースされた限定:鰻(1800円)に迫る価格です。しかしこればかりはとらふぐのあらでダシを取っているため仕方ない。なんせ本場下関直送の一級品、これでもギリギリの価格なんです。一般のラーメンの倍近くの価格であり高く感じるかもしれませんが、そこはこの価値をわかる人こそチャレンジすべきでしょう。
いざ、心していただきます
フグの旨味を最大限に引き出すために具は白髪ねぎ、白菜、すだちとごくごくシンプル。そして透き通るとらふぐだしの極上のスープは丁寧に下処理されているので臭みは一切ナシで、旨味のみがぎゅっと凝縮されています。その力強い旨味は奥深くもあり、今回は塩味(えんみ)もいつもよりハッキリ出してきています。しおって醤油や味噌と比べるとなんとなく物足りないイメージがあるのですがこんなにパンチのあるスープを飲んだのは初めての経験です。おそらくですが、ふぐのアラでダシを取る雑炊にヒントを得ている気がします。おやっさんが「これは平打ちが合うと思った」と言う平打麺もモチモチとして実に良い食感。そう、ここは麺も実に美味い。
添えられたフグの身にも驚愕のテクニックが
ふぐの身のソテー。身質はさっぱりとしてますが旨みは濃く、歯を跳ね返す独特の弾力も魅力。それにしてもこの衣なんだと思いますか??牡蠣の時もずっと気になってたんで思い切って聞いてみました。すると
△ 小麦粉 のみではなく
△ 片栗粉 のみでもなく
正解は、なんと小麦粉と片栗粉のブレンド!!片栗粉をまぶすとふわっと仕上がるけどラーメンの具にするとスープが染みどうしてもじゅくじゅくになる。そこで、小麦粉をブレンドすることでカリッとした食感も維持できていいとこ取りができるという驚きのテクニック。知れば単純で、なるほどと思うけど要所要所のこういった細かな技法こそが他店との差に繋がるわけであり、深く料理に携わった日本料理のプロであるからこそ体現できる技なのであります。
本当に、本当に美味かった。
毎度毎度のことだけど今回も全面降伏、感服した一杯なのでありますが長く深く余韻に浸れたのは今回が初めてかも。そのくらい素晴らしい味わいでしたし1500円は余裕で元を取れたと思います。いやぁ凄かった、めでたし、めでたし…とは思いきや、、、
ふぐ、なんとこれだけじゃ終わりません!!
おやっさんいわく、この後もふぐは続きがあるとのこと。
・しょうゆ
ここまでは牡蠣シリーズと同様なので想定できますね。問題はその後です
白 子
!!??!!??
なんとなんと、白子をしおで提供予定とのこと!たっぷりと栄養をたくわえた春の産卵期前になるといっぱいの白子を抱えたメスのトラフグが流通し始めます。それをなんとダシに使い、ベースはしおで合わせるとのこと。こっくりとしたトラフグの濃厚な白子とトラフグの身のダシが合わさる極上のスープ…正直、想像ができません。が、ここでしか味わえない最高の一杯に仕上がることは間違いありません。今から心して待とうと思います。なんて店だ!
店舗情報
麺や 福座
住所:金沢市有松4丁目1−1
電話番号:076-243-2930
11時30分~14時25分 18時~20時55分
定休日:月曜日